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沈着とは?

[ 220] 「アルツハイマー病の脳に沈着するβアミロイド物質が取り除かれることの証明」|東京都
[引用サイト]
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2004/02/20e22300.htm

財団法人東京都医学研究機構 精神医学総合研究所の秋山治彦副参事研究員(老年期精神疾患研究部門長)は、研究テーマ「アルツハイマー病の脳に沈着するβアミロイド物質が取り除かれることの証明」において、
アルツハイマー病の脳に沈着するβアミロイドは、ミクログリアの働きにより取り除かれることを人間の脳において初めて証明するとともに、このメカニズムを活用すればアルツハイマー病の新しい治療戦略が構築可能であることを示しました
本研究は、カナダの州立ブリティッシュコロンビア大学(パトリック.L.マクギア教授)との共同研究として行われたものであり、本研究の成果は、2月2日発行の学術雑誌Nature
アルツハイマー病はβアミロイドと呼ばれる物質が大脳に沈着するために起きます。βアミロイドの脳への沈着は、痴呆状態が現れる何年も前、早い人では40歳代から始まるとされています。もしいったん沈着したβアミロイドを取り除くことができないのであれば、アルツハイマー病の治療はβアミロイド沈着が始まる前に開始しなくてはいけませんがこれは大変難しいことです。
アルツハイマー病遺伝子を組み込んでβアミロイドが脳に沈着するようにしたマウスでは、βアミロイドに対するワクチン療法によって一度沈着したβアミロイドが取り除かれることがすでに示されています。
そこで、私たちは実際のアルツハイマー病患者さんの脳を詳しく観察して、人間の脳にもβアミロイド沈着を取り除く機構が存在しているかどうかを調べました。
多数のアルツハイマー病患者さんの脳から、免疫組織化学という方法により作成した組織標本を詳しく解析したところ、ミクログリアと呼ばれる「清掃屋」の細胞の活動性が非常に高まった部位では、そのミクログリアによって、一度脳に沈着したβアミロイドが取り除かれることを見出しました。
ミクログリアの働きを利用してβアミロイド沈着を取り除く、というアルツハイマー病の新しい治療戦略が実現可能であることを示しました。βアミロイドは、もちろん沈着しないにこしたことはありませんが、いったん沈着してしまってからでも治療することができそうです。
また、ミクログリアの活動性が高まりすぎると、周囲の神経細胞に悪影響を与えてしまうので、脳に新たな障害を引き起こすことなくβアミロイドを取り除くには、ミクログリアの活動性を上手にコントロールする必要があることも明らかになりました。現在開発が進められているβアミロイド・ワクチン療法は、ミクログリアを刺激して活動性を高め、βアミロイドの除去を促進することを狙っていますが、実際の患者さんに用いるためには、ミクログリアの活動性を安全な範囲にとどめる工夫が重要であると考えられます。
件名:ミクログリアの働きによりβアミロイド沈着が取り除かれることを証明するとともに,これに基づくアルツハイマー病の新しい治療戦略が実現可能であることを示しました.
亡くなられたアルツハイマー病患者さんの脳を解剖させていただき,顕微鏡標本を作りました.免疫組織化学染色という方法でβアミロイドを紫色に染め,大脳の一部分を写真に撮ったものです.円で示した部分では,紫色に染まるβアミロイドの沈着が,本来はあるはずなのに,見られません(つまり,βアミロイドが存在しません).円の左側および右上方にはβアミロイド(紫色の点や斑)が沈着しているのが見えています.この,円の周囲のβアミロイドの沈着状況から考えて,円の中では,もともとは存在していたβアミロイドが,何らかの理由で取り除かれ,なくなってしまったと判断されます.
この円の部位は,他の方法で調べた結果,脳梗塞になりかかったけれど,わずかながら血液の流れが維持されたために,何とか脳組織が生き延びた場所であることがわかりました.これは,専門用語では「不完全脳虚血」などと呼ばれている病変です.
上の写真で,円の外側(この写真では左半分)から内側(この写真では右半分)にかけての部分に存在するミクログリアという「清掃屋」の細胞を示す顕微鏡写真です(ひとつの小さな塊が一個のミクログリア).紫色が濃いほど,また細胞から出ている細いヒゲが少ないほど,ミクログリアの活動性が高いことを示しています.写真の左半分に比べ,右半分にあるミクログリアは活動性が高い状態にありますが,これは不完全脳虚血により一部の神経細胞が死んだり弱ったりしたために生じた変化です.
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[ 221] 酸性雨調査研究における乾性沈着の位置づけ、―乾性沈着の環境への負荷―
[引用サイト]
http://www5c.biglobe.ne.jp/~acidrain/page11a.htm

12回目をむかえる近畿東海北陸・酸性雨講演会が7月24日(木曜)に岐阜市のぱるるプラザ岐阜・5階大会議室で開催された。今年は岐阜県保健環境研究所の全面的な協力の下で、初めて岐阜市で開催することが可能になった。テーマは「酸性雨調査研究における乾性沈着の位置づけ、―乾性沈着の環境への負荷―」で、その開催趣旨は以下の通りである。
酸性雨調査研究において、従来から長期的に行われてきた降水や霧などの湿性沈着に加え、非降水時の沈着過程である乾性沈着の重要性がより指摘されるようになってきた。ガスや粒子による乾性沈着過程は複雑であり、その評価方法の確立も容易ではないが、個別研究においてのみならず、広域的なモニタリングにおいてもフィルターパック法やデニューダー法で濃度データの蓄積がなされるようになってきている。乾性沈着の考え方、濃度測定のデータならびに生態系への影響などを総合的に議論できる機会を設定したい。
東海地方での開催は1996年の名古屋市での第5回講演会に次いで2度目であったが、どの程度の参加者があるのかはきわめて不安であった。しかし、岐阜県保健環境研究所の木方所長や角田部長などの努力により、岐阜県ならびにその周辺の方々が多く参加してくれ、遠方からの参加者も含め、約100名が会場を生めるという大盛会となった。木方所長と玉置の挨拶に引き続き、酒井哲男氏(名古屋市環境科学研究所)と平木隆年氏(兵庫県立健康環境科学研究センター)が座長をつとめ、熱気に包まれた講演と質疑応答が続いた。
最初の演者である村野健太郎氏(国立環境研究所)は「酸性雨研究における乾性沈着評価の重要性」と題した講演を行った。まず、湿性沈着量の測定は全世界において精力的に行われているが、同様に重要である乾性沈着量の測定はいまだに試行錯誤が続いているとし、酸性雨研究で指導的な役割を果たしている欧米諸国においても乾性沈着量のデータは限られていること、日本国内においてはかってはバケットを用いた代理表面法が使用されていたが最近は行われなくなったこと、乾性沈着量の推定はインファレンシャル法や濃度法により行われていること、および大気汚染物質の濃度測定はフィルターパック法などで行われていることを説明した。それに加えて、欧米で用いられている濃度測定の種々の方法や最新のデータについても具体例を示した。
次に福崎紀夫氏(新潟県保健環境科学研究所)は「東アジア地域における乾性沈着モニタリング」と題した講演を行った。福崎氏は大気環境学会酸性雨分科会代表幹事でもあり、この3月までは酸性雨研究センターの大気圏部門の研究責任者でもあった。その経験と豊富な資料を駆使して主に次の点を説明した。東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANRT)は東アジア地域における酸性雨問題に関する共通理解の形成、政策決定に有益な情報を提供すること及び酸性雨問題解決に向けた協力推進を目的に活動しているが、そこでの乾性沈着モニタリングの全容を理論的背景も含めて説明した。さらにEANETでのモニタリングの現状に加えて、韓国が中心になって稼動しているLong-range
また、北瀬 勝氏(名古屋市環境科学研究所)は「フィルターパック法により得られる濃度データの評価」と題した講演を行った。全国の自治体における環境・公害関係の研究機関の連合体である全国環境研協議会(全環研)では、1999年度から2001年度までの3年間、湿性沈着に加え乾性沈着を全国規模で把握する目的で第3次酸性雨共同調査を実施してきた。北瀬氏は3年間のこの調査のとりまとめにも参画してきたが、ここでは、近畿東海北陸ブロックの調査地点で実施したフィルターパック法による濃度データを用いて、ガス状物質や粒子状成分の地点差や季節変化、物質・成分間の関係について検討した結果を報告した。得られた結果では、都市部で高濃度となった地点ではルーラル地点と比較してHNO3とHClが2−3倍、それ以外は5−7倍の濃度であった。フィルターパック法による測定で得られるデータは本来の目的に加えて、金属に対する腐食影響やSPMの長期的あるいは短期的な変動を検討するのにも有用であることも示した。
最後に、井上隆信氏(岐阜大学)は「渓流河川の水質変化特性と降水の酸性化との関係」と題した講演を行った。渓流河川など陸水に対する「酸性雨」の影響においては、今のところ乾性沈着を区別して解析できるようなデータはほとんど得られていないようであるが、湿性沈着に加えて乾性沈着を強く意識して本テーマを説明した。陸水生態系の保全のためには、陸水が酸性化してからではすでに遅く、酸性化する以前にその兆候を把握し対策を講じる必要がある。北欧等では、融雪時に陸水が酸性化するAcid Shockから生態系への影響研究が始まったが、降水量の多い日本では、降水時に渓流水が酸性化する可能性がある。降水は融雪よりも短期間で流入量も多いことから、湖沼に与える影響も大きいと考えられる。とくに、降水時における渓流水の水質変化を中心に渓流河川の水質変化特性を、伊自良湖上流地点に設けた観測地点のデータをもとに報告した。自動観測装置の設置と頻度の高い水質調査を行うことで、降水時の水質変化を長期間モニタリングすることができ、降雨時のpHや導電率の低下が観測できている。

 

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