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続発とは?
[ 61] 外資系でスト続発/背景には約束の不履行/ベトナム
[引用サイト]
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-03-21/2007032106_01_0.html
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【ハノイ=鈴木勝比古】ベトナム南部の外資系企業でこのところ労働者の賃上げ、待遇改善を要求するストライキが続発しています。 ドンナイ省ビエンホア工業区の日系企業マブチモーターで今月五日、三千六百人の労働者が「特別手当の計算が不正確だ」「ノルマ達成への評価が不適切で、手当の支給が公平でない」と訴えてストライキを決行しました。午前中は就労していた残りの三千五百人も、午後にはストに合流しました。 労働者側によると、会社の規定にもとづく労働者の年次昇給は月額二万五千ドン(約百九十円)ですが、勤続七年以上の労働者の昇給は半分以下の月額一万二千ドンでした。「病気休暇のさいに減給された」「食事が劣悪だ」との不満もあります。 会社側が労働者の要求実現を約束したことで、八日にストは収束し、労働者は九日から職場に復帰しました。 十二日には三谷産業、原田工業、オールスーパー(台湾系)、アジア・ガーメント(シンガポール系)の各工場で、約四千人の労働者が賃金引き上げや労働条件の改善を要求してストを決行しました。 三谷産業、オールスーパー、アジア・ガーメントのストは会社側が労働者の要求をほぼ受け入れて解決。オールスーパーは労働時間延長や日曜出勤の中止あるいは代休取得を約束しました。 原田工業のストは十六日に収束。会社は労働者の要求受け入れを表明しましたが、ストを続けると解雇もありうると圧力をかけたとされます。 十三日にはエピック・デザイナーII(香港系)の労働者が賃上げ、食事の改善を要求してストをしました。二十日時点でもこの工業区では、日系企業一社を含む三社で労働者がストをしていると伝えられます。 ベトナム南部ではこれまでテト(旧正月)を前にしてボーナスの支給、賃上げ、諸手当引き上げを要求するストが起こっていましたが、今回はテト休暇が終わって、労働者が職場に復帰する時期です。テト前の約束を会社側が実行しなかったことが、スト続発の引き金となりました。 南部の労働者の約70%が近隣の農村出身。毎年、テト休暇で帰省した労働者がこの機会により賃金の高い会社や実家に近い会社への転職をはかりますが、今年はテト明けの退職者が例年に比べて多くなり、5―7%にのぼっています。 ドンナイ省労働総連盟のフイン・バン・ティン副議長(労働争議担当)は十四日、本紙に「省労働室、各工業区管理委員会、省労働総連盟、各工業区の労働組合が会社側との交渉に参加した。会社側はストの早期解決をめざし、善意をもって対応した」と語り、スト増加の背景について「物価が上昇しているのに、会社側が昇給に対応しきれていないからだ」と指摘しました。 この数年間、日系企業をふくめ外国企業のベトナム進出が急増しています。これらの外資系企業で働く労働者はこれらの企業の本国の労働者に比べ、はるかに低い賃金と劣悪な労働条件で働いています。都市部では物価が上昇し、家賃も値上がりしています。こうした労働環境の悪化がスト続発の背景にあると見られます。 いま話題です 「しんぶん赤旗」 メディアも注目の「赤旗」 「しんぶん赤旗」は2万号 真実を伝えつづけて 本当がみえる 暮らしに役立つ「しんぶん赤旗」の魅力紹介 働けど…若者たちは 政治国際経済社会 地方国民運動学問文化 科学くらし家庭スポーツ テレビつり行楽電話相談 学習党活動読者の広場 「しんぶん赤旗」主張 Q&A 知りたい聞きたい 注目のキーワード 世界と日本が見える、生きる 勇気がわく 貧困と格差の拡大、憲法改悪…危険な安倍内閣と対決し、国民の暮らし、平和守る日本共産党 くらしと労働の現場から 平和・憲法をまもるたたかい 世界の流れがわかる くらしに役立つ 大反響 「現代こころ模様・葬儀考」が本になりました ゆうPRESS若いみなさんといっしょに考え交流し合っていきます 列島だより ふるさとの話題が満載の特集(毎週月曜日掲載) 囲碁・将棋 「しんぶん赤旗」主催の棋戦 新人王戦熱戦続く日本棋界の若手登竜門 第44回赤旗名人決まる 「赤旗」編集局案内 ご存知ですか?──日刊「赤旗」はこういう新聞です |日本共産党ホーム|サイトマップ|「しんぶん赤旗」|著作権|リンクについて|メールの扱いについて| |
[ 62] 主張/官製談合続発/「オール与党」の政治にメスを
[引用サイト]
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-11-22/2006112202_01_0.html
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福島、和歌山での前知事らの逮捕に続いて、宮崎でも知事のかかわる談合疑惑に捜査の手がのびる―地方自治体が発注する公共事業での官製談合が相次いで発覚しています。全国で四十七人しかいない知事のうち三人が同じ時期に談合問題で追及されるという異常事態です。知事以外でも、宮城県で町長が逮捕されるなど、公共事業発注にともなう事件があとを絶ちません。 一連の事件を徹底追及し、関係者を厳罰に処するのは当然ですが、同時にこうした官製談合を生む政治の土壌にメスを入れるべきです。 福島の事件では、県発注のダム工事をめぐり、前知事が実弟を使い土地を高値で買わせる形で賄賂(わいろ)を受け取り、ゼネコンに請け負わせていたことが収賄罪に問われました。和歌山の事件では、県のトンネル工事や下水道工事で、知事が県の出納長を使って、選挙で知事を応援した建設業者への発注に便宜を図っていました。賄賂は民間人の仲介者を通じて、知事の手元に流れていました。 設計業者との癒着が発覚した宮崎の事件も同様です。すでに土木部長など県の幹部が逮捕されていますが、知事自身にも「調整役」の元国会議員秘書の会社社長を使って談合に関与した疑惑が浮上しています。知事は県議会で、「福島や和歌山とは違う」と事件への関与を否定していますが、徹底的な究明が必要です。 いずれの談合も、国民の税金でまかなわれる自治体の公共事業をめぐり、建設業者が高値で受注して法外な利益を確保しようとし、知事らがそれに便宜を与え賄賂を手にしたものです。法外な利益も賄賂も出所は県民・国民の税金であり、税金を食い物にした卑劣な犯罪は、きびしく指弾されなければなりません。 自治体が発注する不要不急の公共事業と、それにたかる建設業者の談合体質は、官製談合の温床です。税金を浪費する無駄な公共事業の実態と、建設業者との癒着の温床となっている不明朗な入札制度には根本的なメスが入れられるべきです。官製談合の続発は、公共事業や入札制度の見直しで、やるべき課題がまだ多いことを浮き彫りにしています。 同時に直視しなければならないのは、知事などの県政私物化であり、県議会などでの「オール与党」体制がそれを許している実態です。 地方政治は、同じように選挙で選ばれる知事と議会が監視しあってこそ、住民に開かれた、住民本位の政治を実現できます。福島も和歌山も日本共産党以外「オール与党」の体制が続いており、宮崎では県議会に日本共産党の議員がいません。監視役としての役割を果たさなかった日本共産党以外の各党の責任はきわめて重大なものがあります。 日本共産党は県民の立場に立った唯一の野党として、福島でも和歌山でも、官製談合追及の先頭に立ち、腐敗の温床を取り除くために無駄な公共事業をやめ、入札制度を抜本改善するよう求めてきました。こうした日本共産党が各地の議会で大きく議席を伸ばしてこそ、「オール与党」体制を突き崩し、議会が住民の立場に立った県政の監視役としての役割を果たすことができます。 「オール与党」体制の害悪を広く国民に告発し、官製談合を生む政治の土壌を根本から変えていくことこそ、腐敗を根絶するもっとも確実な道です。 いま話題です 「しんぶん赤旗」 メディアも注目の「赤旗」 「しんぶん赤旗」は2万号 真実を伝えつづけて 本当がみえる 暮らしに役立つ「しんぶん赤旗」の魅力紹介 働けど…若者たちは 政治国際経済社会 地方国民運動学問文化 科学くらし家庭スポーツ テレビつり行楽電話相談 学習党活動読者の広場 「しんぶん赤旗」主張 Q&A 知りたい聞きたい 注目のキーワード 世界と日本が見える、生きる 勇気がわく 貧困と格差の拡大、憲法改悪…危険な安倍内閣と対決し、国民の暮らし、平和守る日本共産党 くらしと労働の現場から 平和・憲法をまもるたたかい 世界の流れがわかる くらしに役立つ 大反響 「現代こころ模様・葬儀考」が本になりました ゆうPRESS若いみなさんといっしょに考え交流し合っていきます 列島だより ふるさとの話題が満載の特集(毎週月曜日掲載) 囲碁・将棋 「しんぶん赤旗」主催の棋戦 新人王戦熱戦続く日本棋界の若手登竜門 第44回赤旗名人決まる 「赤旗」編集局案内 ご存知ですか?──日刊「赤旗」はこういう新聞です |日本共産党ホーム|サイトマップ|「しんぶん赤旗」|著作権|リンクについて|メールの扱いについて| |
[ 63] 民医連系病院不祥事続発
[引用サイト]
http://www.jimin.jp/jimin/closeup/minni/index.html
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「不祥事が相次いでいる民医連系医療機関は、あらゆる選挙で日本共産党を支持している。その活動をしているのが民医連だと言っても間違いではない」−−2月6日の衆院予算委員会で、党副幹事長の西野あきら議員が質問に立った。同議員は民医連系の川崎協同病院では担当医師が入院患者に大量の筋弛緩(しかん)剤を投与して死亡させた殺人容疑で起訴され、京都民医連中央病院では検査をしないのに医師に「細菌が検出されなかった」と虚偽の報告をしたうえ、診療報酬を不正に請求していた事実などを指摘した。坂口力厚生労働大臣は「京都の事件はあってはならないことで、患者にとっても重大な問題。厚生労働省としても徹底的に究明したい」と答えた。このうち、川崎協同病院は消費生活協同組合法によって特定の政党を支持することを禁止されている川崎医療生協が経営主体。同省は、「事実関係を把握して適切に対応したい」と明言した。「党と民医連とは無関係」と主張する共産党の矛盾が国会の場で次々に暴かれた。 西野議員は、麻生太郎政務調査会長、自見庄三郎予算委理事がイラク問題、税制改正、環境問題などについて質問したのに続いて、民医連(全日本民主医療機関連合会)の病院などで不祥事が続発している問題を取り上げた。 「全国の病院などで医療ミスや不祥事が起き、国民の医療に対する不信感、不安感が高まっている」と前置きし、「平成12年7月、大阪府の耳原総合病院でセラチア菌の院内感染で7人の入院患者が死亡。平成12年9月には東京の立川相互病院で左足骨折で入院した患者を医師が間違って右足を手術した結果、死亡させた」と切り出した。さらに、「昨年4月、気管支ぜん息で入院した患者が担当女医によって気管内チューブを抜かれたうえ、筋弛緩剤を投与されて亡くなった。横浜地検は女医を殺人容疑で逮捕、昨年12月に起訴している」と川崎協同病院での事件を説明。 「京都民医連中央病院は平成10年1月から約5年間にわたって、(肺炎患者などの)たんや尿の検査をしないのに何と2505件もの虚偽の報告をしていることが明らかになった。驚くことに、このうち243人が亡くなっている。手抜き検査との因果関係は調査中とのことだが、手抜き検査をしながら患者から費用を取り、診療報酬を不正に請求するという悪質で許しがたい行為。これらの事件は全て、民医連系の医療機関で起きている」と指摘した。 京都の場合は、京都府、京都市が病院への立ち入り検査をし、診療報酬の不正請求については京都社会保険事務局が検査をするとともに、外部の専門家による原因究明委員会が事実関係の調査に当たっている。 こうした点について、西野議員は、「厚生労働省内部で保険医療関係は保険局、検査技師関係は医政局、監督・指導は医薬局というように行政が縦割りになっている。対策本部を設けるなど情報を一本化して早期解明に努力するべきだ」と求めた。 坂口大臣は「あってはならないことで重大な問題。徹底的に究明したい」との認識を示し、「縦割りという面もあるが、それぞれの分野でチームをつくって早く究明したい」と答弁した。 西野議員は、京都市議会が京都民医連中央病院の検査虚偽報告問題の全容解明を求める決議を行ったことに関連し、共産党市議団が「党利党略の決議案」と自民党市議団に抗議したことを明かし、「どちらの政党が党利党略か」と反論。「民医連系の医療機関は各種選挙の集票マシン化している」と次のような事実を指摘した。 ▽京都民医連中央病院には、平成12年2月の京都市長選で各部署ごとに共産党の候補者に支持は何パーセントしたか、カンパはいくら集めたかなどをデータで示した「選挙全体到達表」がある。それによると、検査室は33人の職員全員が100%の行動をとっている。選挙運動は完全に行い、大切な検査を手抜きしているという実態がある。 ▽民医連側が発行した小冊子には、「今回の虚偽の検査結果は、診療内容には影響していない」と書かれている。影響しているかどうかは、現在、究明委員会で調査をしている段階のはずである。 ▽昨年6月の東大阪市長選には「明るい東大阪をつくる会」から共産党推薦候補が立候補した。市内にある民医連の東大阪生協病院では、院長が「午前中の診療外来で(支持への)訴えを行った。49件対話したうち“あかん”と言ったのは3件。票をもらえそうなのは39件」と話したという記録がある。 東大阪生協病院、川崎協同病院はいずれも医療生協が経営主体であり、西野議員が「医療生協が政党活動や選挙運動を行ってもいいのか」と質したのに対し、厚労省側は「生協は特定の政党のために利用してはならないという規定があり、選挙の候補者を支持したり、機関紙による推薦をしないよう通知を出したり、あらゆる機会を通じて趣旨の徹底を図っている。所管する府県などに事実関係を把握して対応するようにしたい」と答えた。 最後に「医療ミスをなくし国民が安心して医療を受ける体制づくり」を求め、「原因が明らかになってからでもよい。民医連はじめ病院関係者の参考人を招致して実態解明と再発防止に当たってほしい」と要望して質問をしめくくった。西野議員の発言最中、野党の理事らが「政府に対する質問ではない」などと声高に叫んで委員長席に詰め寄るという場面があった。 京都府連(会長・西田吉宏参院議員)は、昨年9月に発覚した京都民医連中央病院の検査虚偽報告、診療報酬不正受給問題に対し、京都府議会、京都市議会で相次いで取り上げ、「徹底究明を求める決議」を提出、可決させた。また、「民医連系・医療機関問題対策本部」(本部長・田坂幾太幹事長)を設置、真相究明と不安を抱く患者・家族などへの相談に当たるなど対応に全力をあげている。民医連系の病院では、昨年12月、川崎協同病院(神奈川県)で、入院患者に筋弛緩(しかん)剤を投与して死亡させたとして担当だった女性医師が殺人容疑で逮捕、起訴されている。府連は「こうした一連の事件は、民医連と一心同体の関係にある日本共産党の体質そのものが影響している」として、国会の場でも取り上げるよう求めている。 3月6日開かれた参院予算委員会で、わが党の谷川秀善議員が質問に立ち、民医連(全日本民主医療機関連合会)系の医療機関のうち、消費生活協同組合法に基づく医療生協が経営する病院で、共産党候補者を支持する選挙活動をしている点をただした。同議員は、厚生労働省側が「生協は民主的に運営される相互扶助の組織であり、政治的中立が求められている。組織として特定の政党に利用されてはならない、と規定されている」との見解を示した後、「違反の事実」を挙げた。 2月6日の衆院予算委員会で党副幹事長・西野あきら議員が「民医連系医療機関で多発している医療不祥事」を追及したのに続いて、参議院の場でも「日本共産党と民医連との関係」が問題となった。 谷川議員は「東大阪医療生協では昨年6月、東大阪市長選に際し、生協センターで日本共産党と(立候補者の)後援会の決起集会を行い、同生協病院長は診療外来で支援を訴えた、と活動報告に記載されている」と指摘。同省は「選挙に際して、特定の政党または候補者のために組合が管理する施設を提供したり、直接、支援する組織に参画することは、消費生活協同組合法第二条第二項(組合員の生活の文化的経済的改善向上のみを目的とすること)に抵触する」と明らかな違反行為との見解を示した。 さらに、「川崎医療生協が運営する川崎協同病院では、平成13年の参議院選や川崎市長選で入院中の選挙人全員がベッドの上で不在者投票を行っていたなど、公選法違反が指摘された。選挙管理委員会は調査をしたのか」と質問。同省は「神奈川県選挙管理委員会が調査のうえ公表した資料によると、不適切な点として、会議室などに不在者投票の記載場所を設けておらず、全員が重病人など本来歩行困難な場合に限られるベッド上での投票が行われていた。また、代理請求によって選挙管理委員会から送付された投票用紙は、直ちに選挙人に交付すべきなのに、本人の意向を確認せずにあらかじめ定めた投票日まで、病院側が保管していたことが挙げられている。選挙管理委員会は、病院長にあてこれらの事項について改善を求める文書を出している」と調査結果を明らかにした。 質問、答弁の最中、共産党など野党の理事らが委員長席に詰め寄り、テーブルをたたくなど騒然としたが、谷川議員は「違反の事実を調査するため、東大阪生協病院と川崎協同病院の病院長を参考人招致するよう」求め、質問を締めくくった。 京都民医連中央病院(京都市中京区)で、肺炎患者のたんなどから細菌を培養検査する際、実際には検査していないのに「菌を検出せず」と医師に虚偽の報告をし、検査の診療報酬を不正に請求していたことが発覚したのは昨年9月28日。10月2日開かれた府議会で山田啓二知事は「医療に対する府民の信頼を損なう重大な事態。実態の把握に努めるとともに、厳正な措置を講じたい」と言明した。京都市は直ちに、原因究明と虚偽報告が治療に及ぼした影響、再発防止策の確立などのための対策チームを設置。府と市合同で同病院の立ち入り検査を行うとともに、病院に対し推薦する医師4人で構成する「原因究明委員会」を設置するよう指導した。 こうした手抜き検査は、平成10年1月から5年近くにわたって続けられ、当初、病院側が説明していた「虚偽報告は1200件」としていたものが、民医連系の他の医療機関からの委託分を含め2505件にのぼることが判明した。対象になった実患者数は、中央病院で547人、他の医療機関が約808人。このうち、中央病院では89人、全体では243人が亡くなっている。診療報酬の不正受給額は、約240万円。 医療専門家は、「医師が必要と判断して検査を指示した検体(患者のたんなど)を技師が独断で検査しなかったことなど、普通では考えられない」「検査しないで、菌が検出されなかったとされた患者がその後、誤った治療を受けた可能性がある」「やってもいない検査で、診療報酬を請求することは犯罪行為に等しい」と批判している。 京都市議会では10月8日、自民党市議団、民主・都みらい、公明党市議団などが共同で「京都民医連中央病院の検査虚偽報告及び不正請求に関する徹底究明を求める決議」を提出。 わが党の富きくお議員が賛成討論に立ち、「病院の医師たちが検査を指示しながら、これだけ多数の菌が検出されなかった、という結果が出ていることに疑問を感じなかったのだろうか。病院ぐるみで手抜き検査を黙認し、不正請求をしていたのではないか。市の国民健康保険には、平成14年度予算で135億円もの公費が投入されている。議会として、この予算案を承認しているゆえに、一連の行為は許しがたく、怒りを抑えることができない」と発言、賛成多数で可決された。 また、共産党議員は、「共産党と民医連は関係がない」などとも発言している。ところが、共産党は決議案の取り下げや文面にある「共産党議員団」の個所を取り消すよう求めるなどで議事の進行を遅らせ、結局、単独で決議案を提出したが否決されている。 民医連(全日本民主医療機関連合会)は、全国1580カ所で病院、診療所、薬局、福祉施設などを運営している。このうち、病院は152カ所にあり、厚生連(118)、日赤(92)をはるかに上回っている。その「綱領」で、「われわれは互いに団結をかため、医療戦線を統一し、独立・民主・平和・中立・生活向上をめざすすべての民主勢力と手を組んで活動する」とうたっている。 府連に設置された対策本部では、党所属、府、市議会議員の事務所など六十カ所に「相談所」を設け、民医連系の病院、診療所などの医療機関に入院したり、診療を受けた患者や家族などの訴えを聞くなど、徹底解明のための情報収集に当たっている。 2月12日開かれた府議会本会議の代表質問で、わが党の清水鴻一郎議員が京都民医連中央病院の検査虚偽報告、診療報酬不正受給問題についてただした。 自身が医師で病院の経営者でもある同議員は、「この事件は、医師がオーダーした検査を検査技師がやりもしないで『異常なし』と報告した。治療が誤った方向に行き、その結果、患者は重症化し場合によっては死亡するケースが予測される。単なる診療報酬の架空請求とは違う極めて悪質な事件。民医連系医療機関は選挙になると、白衣の看護師などを動員し、共産党の集票マシンとして活動している。白衣は病院内の清潔のあかしとして着用するものであって、医療目的以外で街頭に出ていくことなど非常識きわまりない」と指摘。山田知事は改めて、「医療界全体の信頼を損なう結果を招いたもので、断じて許すことができない事件」との認識を示した。 さらに、同議員は「一番重要な検査結果の虚偽報告と死亡患者の因果関係を調査するための原因究明委員会が京都大学教授をはじめ5人の専門家によって設置されている。昨年11月の第1回から7回の委員会が精力的に開かれているが、委員は大変忙しく日程調整がままならないと聞いている。京都府、京都市とも病院を持っているわけだから、呼吸器、感染症、臨床検査などの専門家でプロジェクトチームを構成し、一定期間専従で死亡の243例だけでも徹底的に検証。問題症例をピックアップして原因究明委員会の先生方に判断いただくことができないか」とただした。 山田知事は「委員の先生方は、今回の事件の重大性を十分にご理解いただき、早期に取りまとめを行うべく精力的に検証を進めている。3月中をめどに(府市合同の)立ち入り検査結果や原因究明委員会の報告が発表されるので、それを踏まえ、必要に応じてご指摘の点も念頭に置いて厳正に対処したい」と答えた。 原因究明委員会は、府、市が倉澤卓也委員長(国立療養所南京都病院長)をはじめ5人の専門家を推薦、京都民医連中央病院が設置した。昨年11月1日に初会合を開き、当初は12月中にも結論を出す予定だったが、「年度内」に延びている。 対策本部を設置したのは、今回の問題が「医療を食いものにする」という前代未聞の出来事ですので、全容を解明しなければならない、という正義感から出発しています。それに、医療面では京都府、京都市が関係し、診療報酬のことでは京都社会保険事務局が担当するといったように、行政の対応が分かれているので、情報を一元化することがあります。何といっても、患者や家族からの訴えに真剣に耳を傾け、民医連系以外の医療機関を利用している方々にも真実を伝えたいという思いがあります。 すでに、60カ所に設けた相談所には、さまざまな訴えや心配の声が寄せられています。中央病院側は検査責任者を懲戒解雇とするなど、一応の処分を行っていますが、「組織の上部にも多々問題がある」とか、「選挙になると、共産党の候補者への投票を強要され困っている」といった訴えがありました。 京都府内には、問題の中央病院を中核として、80カ所近い民医連系の医療機関や薬局、看護ステーションなどがあり、全国でも有数の組織です。民医連は、京建労(全京都建築労働組合)、民商(京都府商工団体連合会)とともに、「共産党のご三家」といわれ、各選挙の集票組織になっています。特に、虚偽報告の元凶となった中央病院の検査室は、選挙運動の先兵として、部内で高く評価されています。こうした党活動によって、大切な医療のための検査を怠ったとしたら重大な問題です。川崎協同病院の事件(医師が殺人罪で起訴)と合わせ、国会の場でも真相を明らかにしてほしいと願っています。 |
[ 64] 続発する欧州の高速鉄道事故
[引用サイト]
http://www2.kanazawa-it.ac.jp/knl/nagase/comment18.html
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ドイツ新幹線ICEがハノーバの近くのエシェデで「防振タイヤ」の割損により脱線して101名が死亡する大事故が起きてから、早いもので4年が過ぎた。この事故は新幹線にもしものことがあったらどんなに恐ろしい事態になるかを白日の下に曝し、世界屈指の新幹線網を誇る日本にも少なからぬ衝撃を与えた。当時は「日本の新幹線は大丈夫か?」、「新幹線は開業以来、人身事故が全くないのは大したものだ」など、いろいろは話がマスコミで話題になった。全くの余談ではあるが、新幹線の人身事故が開業以来皆無というのは残念ながら事実ではない。平成7年に三島駅で起きた人身事故が新幹線の安全神話に影を落としているからである。 三島事故は日本の新幹線安全神話を崩壊させた。しかし、この事故を契機として、さらに言うならば、前年の都営地下鉄浅草橋駅で起きた「ドア挟み」による地下鉄線初の乗客死亡事故に対する行政指導を受けたJRは、これに対応した研究を行ってきた。その成果をもとに、対策を実施する直前に不幸な事故が起きた。このような背景があったから、この事故に関しての民事訴訟で裁判所は事故発生時に既に実施準備段階あったJRのドア挟み対策について一定の評価を下し、ドア挟みの危険性を知りながら放置していたとか、対策が遅きに過ぎたとの判断(JR側の過失−安全対策実施義務違反)は示さず、これが被告JR側の過失割合を(6割に)低下させる一因にもなった。しかし、従来のドア挟み事故については、鉄道側に特別の問題があった場合を除き、過去の判例で過失割合が5割を超えた例は少なかったことから見ても、裁判所がこの事故に対し鉄道に厳しい判断を示したことには変わりがない。三島事故はこのように新幹線神話を否定する契機となった誠に残念な事故ではあったが、逆にこの事故を契機として新幹線の安全性は一層高まった。 発生国事故名・発生場所・列車名発生日時 事故種別事故概要事故速度(*は相対速度)死者遠因・背景 英ポッタース・バー02.05.10列車脱線渡り線の分岐器が途中転換し、脱線した車両がホームに乗り上げ大破1607転轍機の転轍棒ボルト締め忘れ及び事故前日の検査でボルト緩み見落しと推定 英グレート・ヘック01.02.28列車脱線陸橋から落下したRV車に衝突脱線した列車が対向貨物列車と衝突201*22510 英ハット・フィ-ルド00.10.17列車脱線レール・ゲージコーナ亀裂によるレール折損1854職務怠慢(亀裂多発に対する警告を放置)レール調整官からの前月の警告を無視 英ラドブローク・グローブ99.10.05列車衝突見通しの悪い信号を冒進した通勤DCに高速ディーゼルHSTが衝突し、炎上143*20931職務怠慢(信号見通し不良で事故多発箇所を放置し、乗務員指導も行わず)過去5年で8件の信号冒進.見通し80米 独エシェデ ・ ICE98.06.03列車脱線タイヤ割損により脱線し衝突した陸橋の落橋により大破200101基礎技術涵養不足及び職務怠慢(タイヤの疲労強度検討不足-刑事追訴)タイヤ径862mmで疲労破断すること判明 英サウス・ウオール97.09.19列車衝突信号冒進したHSTが貨物に衝突して炎上150*2417ATS整備不良のまま運転継続 仏海底トンネル シャトル96.11.18列車火災トンネル内でローリ車から出火、運転手・乗員は避難通路に辛くも避難して全員無事140-ホリスチレン搭載ローリ車への放火と推定 日本では三島事故のような事故をきっかけとして鉄道の安全が向上するケースが多い。ところが、欧州ではドイツ新幹線で惨事が起きた後ですらも、高速鉄道で多数の死亡者が出る事故が続発している。つまり、毎年、多数の死亡者が出る大事故を高速鉄道が起しているということになる。その一覧を表1に示す。 東欧を含めた欧州全体の鉄道旅客輸送量(人キロ)は日本の鉄道のそれをやや上回る程度と推定される。従って、ほぼ同じ鉄道輸送規模を持つ日本で、このような大事故が毎年のよう起きたら大問題になるに違いない。さらに、問題なのは、これら事故原因の大半は日常行わなければならない基本的な作業を怠っていたために起きた事故、極論すれば「弛み事故」なことである。それらの事故の一部は既に「鉄道を斬る No. 17 − 英国鉄道民営化のための壮大な実験終わる −」で述べた。 事故はその後も止まることなく起きた。今年の5月には英国ロンドン近郊のポッタース・バーで4両編成電車が160キロで走行中に分岐器が途中転換して最後部車両が脱線してホームに乗り上げ、7名が死亡する事故が起きた。直接の原因は分岐器トングレールを左右に転換させる転轍棒の締付けボルトの緩みである。事故を起した分岐器は事故前日に点検が行われており、その時に異常があったとの記録はなく、その10日ほど前にも詳細な点検を行った際も異常は記録されていない。 事故地点の分岐器保守を行った会社は「前日の点検で異常が無かったのだから事故は妨害が原因である。」と主張し、事故調査機関HSEはその主張を鵜呑みにして原因は妨害により起きた疑いが濃いと発表した。しかし、保守会社の見解を危ぶむ意見や証拠が続々と発見され、会社の調査結果を丸投げした事故調査機関HSEの対応の拙さが明るみに出た。英国旧国鉄の鉄道施設を引き継いだ「レール・トラック」破産の引き金となったハット・フィールド事故(レールのゲージ・コーナ亀裂による重大事故)でも、HSEは同じような問題を起している。事故調査は現在、過去の再三にわたる調査の不手際に強い不信感を抱く警察当局の干渉の下に詳細な調査が進められている。 最近の大事故の殆どは英国で起きているから、高速鉄道の事故は英国の「専売特許」と思われるかも知れない。しかし、これらは氷山の一角であって、あわや大事故寸前の事故は欧州高速鉄道の本場フランスやドイツでも起きている。近年起きたこの種の重大事故寸前の事故(インシデント)を表2に示す。 表に示すように昨年11月にドイツの東海道新幹線にも相当するベルリン〜ハノーバー間を結ぶ高速鉄道NBSで 制限速度80キロの渡り線に引かれたルートに高速列車ICEがATCの錯誤信号現示を受けて180キロの高速で進入した。幸いに地上に併置された信号の現示異常に気づいた乗務員が機転をきかして非常ブレーキをかけたために危うく転覆を免れた。原因は信号結線の誤りとされ、その後の調査で同じような誤った信号結線が同じ区間 で数例発見されている。 発生国事故名・発生場所・列車名発生日時 事故種別事故概要事故速度(*は相対速度)死者遠因・背景 独ベルリン〜ハノーバNBS ICE01.11.17信号違反車内信号LZBの指示で180km/h 運転中に80km/hの渡り線に進入、機関士の機敏な措置で危うく転覆を免れる180-信号結線ミスによる錯誤現示 仏ダックス TGV 在来線乗入区間01.10.31列車脱線レール折損による先頭車の除き全軸脱線130-未発表 仏ユーロスター01.10.17列車火災カルダン軸の折損により先頭車が出火した。乗客を緊急避難させ、トンネル全面閉鎖 仏TGV北線 ユーロスター00.06.05列車脱線先頭機関車駆動装置釣り装置の落失し、後部台車と次位車が脱線250- 英海底トンネル入口・ユーロスター00.05.30車両故障先行ユーロスターが落失した駆動装置リアクションバーにシャトル機関車が衝撃不明- 「全ての高速鉄道はパリに通じる」とばかりに欧州高速鉄道の覇権制覇を狙って花の都パリから隣国国境に向けて高速鉄道網を着々建設して来た欧州の高速鉄道王国フランスも、あわやの事故を表に示すように昨年立て続けに起した。昨年10月の海峡トンネル内の列車火災事故では、煙が立ち込めたユーロスターから乗客は携帯品一切を車内に放置したまま辛くも脱出した。一歩間違えば、歌舞伎町のビル火災以上の大惨事になるところだった。欧州でオーストリアと並んで、今でも実質的には「国営鉄道」を維持するフランスの鉄道の運営は官僚統制の下にある。このため、鉄道事故調査も鉄道内部で専決処理され、重大事故を除いては原因の詳細が公表されることはほとんどない。 これも余談であるが、欧州鉄道の覇権を唱えて次々と手を打って来たフランス国鉄は最近ドイツの逆襲にあって苦戦を強いられている。フランスTGV規格車両「タリス」の古都ケルンへの侵略を許し、先の普仏鉄道戦争で一敗地まみれたドイツは、TGVに国土が蹂躪されるのを阻止するために着々と陣地を構築し、作戦を練って来たといわれている。陣地とはケルン〜フランクフルト間で今年8月に開業した新幹線の途中にある40パーミルの急勾配である。急勾配のある新線へのTGV系車両車両の乗入れが困難視され、フランス車両はドイツ中心部から事実上締め出される可能性で出てきた。この措置に激怒したフランスは、今年12月にベルギー国内で新規に開業する新線に合わせドイツ新線NBSを経由してブリュッセル等へ乗り入れる予定であった新型列車ICE3の乗入計画を中止させるべく、途中勾配区間での起動試験を独車両に義務づけるようベルギー鉄道当局に圧力をかけ、ベルギーを困惑させたといわれている。当然のことながら、今後ベルギー国内の新幹線網が完成した暁に予定されているドイツICE3による仏国内乗入れを、フランス鉄道当局は認めない可能性が高い。先のロシア航空機のドイツ領域での空中衝突惨事で明らかになった欧州航空路の超過密状態を一刻も早く改善し、鉄道復権を果たすためには、各国鉄道当局が互いの面子をかけての争いに血道をあげる暇など無いはずなのだけれども。 独ICE-TD 振子ディーゼル02.02開業延期振子作用の不全など多数鉄道側は車両メーカに丸投げ発注。メーカ製造能力を越えた受注で杜撰な技術管理 独ICE-T 在来線振子00.04一時全面運休脱線し、その原因が車体傾斜システムの欠陥と判明同上 独ICE-298.09開業延期先頭Tc車の質量不足により強風時の転覆の危険性あることが判明し、最高速度を下げて使用同上 独VT611 振子ディーゼル96.09再三の全面運休96-6の登場以来、推進軸落下などのトラブル続発で振子使用中止、全面運休及び速度120キロ(本来は160キロ)の規制、全面修復に4年DB初の丸投げ発注。メーカ側も振子の実績皆無なのに無理を承知で受注 伊ETR470 スイス・独乗入れ振子96.02再三の全面運休カルダン軸トラブル、曲線での振り遅れ等定時率約50%。全面修復に2年アルプス山岳線での試験実施不十分 英ユーロスター93.10開業延期英国内第三軌条線区内でのセクション通過時のノイズによる信号系統トラブル 続発する高速鉄道事故の一因は、先の今年5月におきた英国ポッタース・バーで起きた分岐器の途中転換を含め、鉄道が本来なすべき必要最低限の手当すらしてなかったために起きたと推定されるものが多い。ポッタース・バーやハット・フィールド事故の原因に技術的な問題はなく、日常点検作業の不備、つまり、技量不足や保守管理不在によって起きた事故と推定される。 このような事故が多発するもう一つの原因として、技術管理上の問題がある。表3は最近、新製車両のトラブルにより営業運転が延期されたもの、あるいは営業を開始したものの、重度の車両不具合によりやむを得ず当初予定した計画を大幅に変更せざるを得なくなったプロジェクト例の一部を示す。一部と特にお断りしたのは、これらトラブルはごく一部であって、これ以外に登場した5指に余る新形式車の大半は初期故障によって、運休や旧型車両への差戻しを余儀なくされたからである。 この表から、十分な耐久試験などを経ずにいきなり営業運転に臨み、問題が出て慌てて運転を中止した車が少なからずあることがお判り頂けよう。その背景には、鉄道会社の技術陣が新たに導入した技術の本質や問題点を理解出来ないままに、激しい売り込み合戦で他社に勝ち抜くために未完の技術でさえも積極的に売り込むメーカ側の言を鵜呑みにして、未熟児をいきなり営業運転に持ち込む姿が浮かび上がってくる。特に、アドトランツ製ドイツ鉄道向ディーゼル振子車の立て続けのトラブルは、競合メーカのフィアットとの激しい売り込み合戦が背景にあったとは言え、「懲りない面々」の再三にわたる登場との感が強い。 新製車両のあまりの出来の悪さに、ICE事故で更迭された社長の後を襲ったドイツ鉄道の新社長メドーン博士はメーカの杜撰な品質管理を厳しく批判し、「今後DBは1年以上の長期試験に合格した車両だけを購入する」と宣言した。これに対し、大きなトラブルを起こしたICE-TDのメーカーであるシーメンスの社長シャーベルト氏は「トラブルの一因は鉄道側の受入準備不足にもある」と反論している。 以上述べたような状況からは、欧州鉄道の現場では「鉄道の日常業務を処理するに必要な高度な技量を失った鉄道従業員の姿」が、一方、鉄道の将来に向けての仕事に取り組むべき鉄道の計画部門では「新しい技術を十分に咀嚼する能力を失って、メーカへの依存の度合を強める技術陣の姿」がそれぞれ浮かび上がって来る。 私は日本の鉄道が全く同じ状況にあるとは思ってはいない。しかし、エリート技術者、強固なギルト、そして勤勉な従業員によって支えられてきたドイツ連邦鉄道DBの高い信頼性が、「鉄のカーテンの崩壊」、「東ドイツとの鉄道統合」及び「上下分割と民営化」という激震に見舞われ、あっと言う間に崩壊してしまった事実を関係者は認識しておくべきであろう。 時を同じくしてドイツの検察当局はエシェデのICE惨事の直接原因である防振タイヤの割損は、疲労限度を越えた領域でタイヤを使用したことを看過したことが背景にあると断定した。そして、問題が起きることを懸念した防振タイヤ・メーカが鉄道側に疲労耐久試験を要請したのに、これを拒否したドイツ鉄道の関係者2名を業務上過失致死罪で起訴したと伝えられる。 以上のように欧州の高速鉄道は混乱のなかにあると言ってもよいが、このような失態が見られるのも、恐らくは今年限りになるのではないかと推測される。というのは、最近まで国別の鉄道の縄張りの中で、自国の国鉄から手厚い保護を手を差し伸べられ、温室で育った鉄道関連業界は欧州統合によって国を越えての激しい競争にさらされるようになった。その結果、ご承知のように欧州の鉄道車両業界は合従連衡を繰り返し、大手メーカは僅か3系列に統合された。これらメーカは最近、軒並み自前で高速試験線を構築して、自社内での少なくとも160キロ以上の高速運転試験が出来る体制を整えたからである。このようにして欧州内メーカ側の品質向上策は進んでいるのに、鉄道内部における技量の維持や技術涵養のための具体的対策は、イギリスを除いてはあまり聞こえてこない。 なお、これは本稿最後の余談であるが、欧州各地でメーカ直営の高速実験線が建設されている実情を踏まえれば、日本でも鉄道界が協力して高速実験線を建設すべきと思うのであるではあるが、そのような声がほとんどないのは残念である。 |