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問題とは?

[ 263] 外務省: 北朝鮮による日本人拉致問題
[引用サイト]
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/n_korea/abd/rachi_mondai.html

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2002年9月17日、平壌で行われた日朝首脳会談で、北朝鮮側は長年否定していた日本人の拉致を初めて認め、謝罪し、再発の防止を約束した。現在、日本政府は17名の日本人を北朝鮮による拉致被害者として認定しており、そのうち5名については、2002年10月15日に24年ぶりの帰国が実現した(御家族については、2004年5月及び7月にそれぞれ帰国・来日)。しかしながら、残りの安否不明の方々については、2004年5月22日の第2回日朝首脳会談において、北朝鮮側より、直ちに真相究明のための徹底した調査を再開する旨の明言があったにもかかわらず、未だに北朝鮮当局より納得のいく説明がなされていない状況である。
日本政府としては、「拉致問題は我が国の国家主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、その解決なくしては北朝鮮との国交正常化はあり得ない」との方針を堅持し、安否不明の拉致被害者がすべて生存しているとの前提に立ち、北朝鮮側に対し、すべての被害者の安全確保及び即時帰国、真相究明並びに拉致実行犯の引渡しを強く要求するとともに、北朝鮮側の対応を考慮しつつ、我が方として更なる対応措置について検討する旨明確にしてきている。また、政府としては、認定した17名の拉致被害者以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、所要の捜査・調査を進めており、新たに拉致と認定される事案があれば、北朝鮮側に対し然るべく取り上げていく考えである。
なお、北朝鮮側は、累次にわたり、「拉致問題は解決済み」としつつ、「日本は過去の清算を回避するために拉致問題を利用している」旨主張しているが、かかる批判は日本政府として許容できるものではない。日本政府としては、すべての被害者の帰国や真相究明等がなされない限り、拉致問題が解決したとは言えないとの立場であり、また、「過去の清算」の問題については、日朝平壌宣言に基づき誠実に対応するとの立場である。過去の問題と現在進行中の人権侵害である拉致問題は異なる問題であり、過去の問題により拉致問題を正当化するかのような北朝鮮側の態度は到底受け入れられない。
1970年代から1980年代にかけ、多くの日本人が不自然な形で行方不明となった。日本の当局による捜査や、亡命北朝鮮工作員の証言により、これらの事件の多くは北朝鮮による拉致の疑いが濃厚であることが明らかになった。1991年以来、政府は、機会あるごとに北朝鮮に対して拉致問題を提起したが、北朝鮮側は頑なに否定しつづけ、2002年9月の日朝首脳会談においてようやく初めて拉致を認めるに至った。
北朝鮮が拉致という未曾有の国家的犯罪行為を行った背景には、工作員による身分の偽装、工作員を日本人にしたてるための教育係としての利用、北朝鮮に匿われている「よど号」グループ(注)による人材獲得、といった理由があったとみられる。
なお、日本国内では、1997年に拉致被害者の御家族により「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)」が結成される等、被害者の救出を求める運動が活発に展開され、これまで600万人を超える署名が総理大臣に提出されている。
(注)1970年3月31日、日本航空351便(通称「よど号」)をハイジャックした犯人とその家族等の総称。
(イ)2002年9月17日の日朝首脳会談において、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は、長年否定していた日本人の拉致を初めて認めて謝罪し、拉致被害者のうち4名は生存、8名は死亡、1名は北朝鮮入国が確認できない旨伝えた。また、調査依頼をしていなかった1名について拉致を認め、その生存を確認した(他方、その後の調査で北朝鮮側は、同時に行方不明となった同人の母親については、入国の事実はない旨主張した。)。その上で、関係者の処罰および再発防止を約束すると同時に、家族の面会および帰国への便宜を保証すると約束した。
これに対し、小泉純一郎総理(当時)は、金正日国防委員長に対し強く抗議し、継続調査、生存者の帰国、再発防止を要求した。
(ロ)北朝鮮外務省のスポークスマンは、同日、拉致事件に関する談話を発表し、北朝鮮側として被害者の帰国のための必要な措置をとる用意があることを明らかにした。
2002年9月28日から10月1日にかけて、政府派遣による事実調査チームが生存者と面会し、安否未確認の方についての情報収集に努めた。しかし、北朝鮮提供の情報はそもそも限られている上、内容的にも一貫性に欠け、疑わしい点が多々含まれていた。同年10月29日〜30日にクアラルンプールで開催された第12回日朝国交正常化交渉においても、政府は150項目にわたる疑問点の指摘と同時にさらなる情報提供を要求したが、北朝鮮側からのまとまった回答はなかった。
(イ)日本政府からの要求に応じて、2002年10月15日、拉致被害者5人(地村保志さん・富貴惠さん、蓮池薫さん・祐木子さん、曽我ひとみさん)が帰国し、家族との再会を果たした。
(ロ)日本政府は、これら拉致被害者が、北朝鮮に残してきた家族も含めて自由な意思決定を行い得る環境の設定が必要であるとの判断の下、同年10月24日、5人の拉致被害者が日本に引き続き残ること、また、北朝鮮に対して、北朝鮮に残っている家族の安全確保および帰国日程の早急な確定を強く求める方針を発表した。
その後、これら家族の帰国及び安否不明の拉致被害者に関する真相究明が日朝間の重大な懸案となり、協議されてきた。
2004年5月22日、第1回日朝首脳会談において合意された日朝平壌宣言を履行していく考えを改めて確認し、日朝間の信頼関係の回復を図るため、小泉総理(当時)が再度訪朝し、拉致問題をはじめとする日朝間の問題や核、ミサイルといった北東アジア地域の平和と安定にかかわる安全保障上の問題等につき議論が行われた。拉致問題に関連しては、この会談を通じ、以下の諸点が両首脳間で申し合わされた。
北朝鮮側は、地村保志さん・富貴惠さんの御家族、蓮池薫さん・祐木子さんの御家族、計5名が、同日、日本に帰国することに同意する。(曽我ひとみさんの御家族3名については、総理から直接1時間にわたり、来日を強く働きかけたものの、同日の来日は実現しなかったが、その後7月18日に帰国・来日が実現した。)
安否不明の拉致被害者の方々について、北朝鮮側が、直ちに真相究明のための調査を白紙の状態から再開する。
(イ)2004年8月11日〜12日(第1回)及び9月25日〜26日(第2回)、北京において日朝実務者協議が開催され、北朝鮮側より、安否不明者に関する再調査の途中経過が提供されたが、情報の裏付けとなる具体的な証拠や資料の提供がなく不十分なものであった。
(ロ)上記のやりとりを踏まえ、第3回日朝実務者協議が2004年11月9日より14日まで平壌にて開催された。同協議は50時間余りに及び、「調査委員会」との質疑応答の他、合計16名の「証人」からの直接の聴取、さらには拉致に関係する施設等に対する現地視察も行われた。
また、第3回協議では、日本政府として拉致被害者とは認定していないが北朝鮮に拉致された疑いが排除されない失踪者(いわゆる「特定失踪者」等)の問題について、北朝鮮側に対し5名の氏名を示して関連情報の提供を求めるとともに、日本側からの指摘の有無にかかわらず、日本人拉致問題に関し更なる情報がある場合には速やかに提供するよう重ねて申し入れたが、北朝鮮側からは、当該5名について入境は確認できなかったと回答があった。
(ハ)日本政府は直ちに、第3回協議において北朝鮮側より提示のあった情報及び物的証拠に対する精査を実施し、その結果を12月24日に御家族に説明すると共に、その概要を対外公表した。また、翌25日、北朝鮮側に対し、以下の内容を口頭及び書面で申し入れた。併せて、精査結果概要及び横田めぐみさんの「遺骨」とされたものの鑑定結果要旨を手交した。
第3回日朝実務者協議を通じて得た情報・物証につき、「8名は死亡、2名は入境確認せず」との北朝鮮側説明を裏付けるものはなかった。この説明は受け入れられるものではなく、誠意を欠く対応に強く抗議する。
これまでに提供された情報・物証では、安否不明の拉致被害者に関する真相を究明するためには全く不十分と言わざるを得ず、「白紙」に戻しての徹底した調査と呼べるものではない。多くの疑問点があり、また、横田めぐみさんの「遺骨」とされた骨の一部からは、同人のものとは異なるDNAが検出されたとの鑑定結果を得た。
安否不明の拉致被害者に関する真相究明を一刻も早く行うとともに、生存者は直ちに帰国させるよう強く要求する。迅速かつ誠意ある対応がない場合には、我が方として厳しい対応をとる方針である。
(ニ)2005年1月26日、北朝鮮側より、横田めぐみさんの「遺骨」とされた骨片に関する日本側鑑定結果に関する考え方を含む北朝鮮の1月24日付「備忘録」が我が方に伝達されるとともに、改めて本件骨片の返還要求があった。これに対し、我が方よりは、2月10日、北朝鮮側「備忘録」に対する反論を伝達し、改めて生存する拉致被害者の即時帰国と真相究明を強く要求した。その後も、2月24日、4月13日に北朝鮮側より同様の内容が伝達されたことから、我が方より、改めて鑑定結果の客観性、科学性に言及しつつ反論した。
2006年2月4日〜8日、北京において、「日朝包括並行協議(「拉致問題等の懸案事項に関する協議」、「安全保障に関する協議」及び「国交正常化交渉」の3つを並行して行う協議)が開催された。拉致問題に関する協議は合計約11時間にわたり、我が方より改めて、生存者の帰国、真相究明を目指した再調査の約束、拉致実行犯の引渡しを強く要求した。
これに対し、北朝鮮側は、「生存者は既にすべて帰国した」旨のこれまで同様の説明を繰り返した。真相究明については、これまで誠意を持って努力した、調査した事実をそのまま回答している旨主張し、安否不明者の再調査継続すら約束しなかった。また、拉致実行犯の引渡しについては、政治的問題である等の主張を行い、引渡しを拒否した。
このように、北朝鮮側からは、拉致問題の解決に向けた具体的進展は何ら示されなかった。加えて、脱北者支援活動を行う邦人等7名について、北朝鮮国内法に違反する旨の主張を行い、その引渡し等を要求してきた。
(イ)2006年7月5日、北朝鮮により7発の弾道ミサイルが発射された。これに対し日本政府は、万景峰92号の入港禁止を含む9項目の対北朝鮮措置を即日実施し、併せて、北朝鮮側に対し、同措置の内容等を伝達しつつ厳重な抗議を行った。
(ロ)更に北朝鮮は、同年10月9日、国際社会の再三の警告にもかかわらず、核実験を実施した旨の発表を行った。これに対し日本政府は、厳重なる抗議及び断固たる非難の意を表明した上で、同11日、すべての北朝鮮籍船の入港禁止やすべての品目の輸入禁止を含む4項目の対北朝鮮措置を発表した。
(ハ)これら一連の対北朝鮮措置は、我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、諸般の事情を総合的に勘案して決定したものであるが、北朝鮮側が拉致問題の解決に向けて誠意ある対応をとってこなかったことも、同措置を決定する判断材料の一つとなっている。
2007年3月7日〜8日、同年2月の六者会合の結果設置されることが合意された「日朝国交正常化のための作業部会」第1回会合がベトナムのハノイにおいて開催された。同協議において、我が方より改めて、すべての拉致被害者及びその家族の安全確保と速やかな帰国、真相究明、拉致実行犯の引渡しを要求したが、北朝鮮側は、「拉致問題は解決済み」との従来の立場を繰り返すのみならず、我が国の北朝鮮に対する「経済制裁」の解除を求めるなど、拉致問題の解決に向けた誠意ある対応は示されなかった。
(イ)北朝鮮による日本人の拉致は、人間の尊厳、人権及び基本的自由の重大かつ明白な侵害である。国連人権委員会において2003年より3年連続で採択された「北朝鮮の人権状況」決議においても外国人の拉致に関する未解決の問題の緊急な解決を求めている。2005年2月には、ムンタボーン北朝鮮人権状況特別報告者が来日し、拉致被害者の御家族との会談等、本件拉致問題の現状について精力的に情報収集を行い、その後同年8月に発表された北朝鮮の人権状況に関する報告書において、北朝鮮が外国人の拉致問題のような不法行為に対し、効果的かつ迅速な手続きにより救済措置をとるべきことを勧告している(なお、北朝鮮は、同報告者による同国への訪問調査等の協力を行っていない。)。また、2005年12月には初めて国連総会本会議で「北朝鮮の人権状況」決議が採択された。総会決議は、外国人の拉致問題の問題を含め北朝鮮の人権状況に深刻な懸念を表明し、北朝鮮に対し人権状況の改善につき国連への協力を求める内容となっている。同決議は、2006年12月にも賛成多数により採択され(2年連続)、上記内容に加え、拉致問題が国際的懸念事項であり他の主権諸国家の国民の人権を侵害するものであるとの内容等が新たに盛り込まれた。さらに、国連のアナン事務総長(当時)は、2006年5月の韓国訪問に際し、拉致問題について、被害者等の苦痛を解消するために北朝鮮による説明が必要である旨発言している。
(ロ)また、日本へ帰国した拉致被害者などの証言で、タイ、ルーマニア、レバノン等の日本以外の国でも北朝鮮に拉致された可能性のある者が存在することにも内外の関心が集まっている。2006年5月には、横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者である可能性が高いことが判明したことを契機として、日韓の拉致被害者の家族が相互に韓国及び日本を訪問し、両国家族間の連携を改めて確認した。
2006年12月の「北朝鮮人権侵害問題啓発週間(4(2)参照)」に際しては、各国の拉致被害者の御家族やNGO関係者等の参加の下、家族会・救う会共催の国際会議をはじめ多くの会議やシンポジウム等が開催された。また、ウィティット・ムンタボーン北朝鮮人権状況特別報告者も同期間中に調査のため訪日し、会議への出席のほか、拉致被害者の御家族や政府関係者等と会談を行った。
(ハ)各国も、拉致問題に対して理解を示している。例えば、米国政府は、2005年版年次テロ報告書において、日本人や韓国人の拉致問題にも言及しつつ、北朝鮮を引き続きテロ支援国家と位置づけた。また、2006年4月には、拉致被害者の家族が、米国下院公聴会における証言及びブッシュ大統領との面会等を通じて、拉致被害の深刻さと解決の重要性を訴え、大いに米国関係者及び米国世論の共感を得ている。ブッシュ大統領は、「北朝鮮は人権と人間の尊厳を尊重すべきであり、めぐみさんのお母さんがもう一度娘を抱きしめられるようにすべきである。」旨表明し、我が方の立場に更なる理解と支持を示した。この訪米を通じ、米国のみならず、国際社会に対して拉致問題の解決の重要性を訴える強いメッセージが発出された。
(イ)日本政府は、サミット等の各種国際会議、首脳会談等あらゆる外交上の機会を捉え拉致問題を提起し、諸外国からの理解と支持を得てきている。例えば、2006年7月のサンクトペテルブルグ・サミットにおいては、拉致問題は我が国のみならず国際的な広がりを持つ問題であり、その解決には国際的な連携の強化が必要であるとの我が国の訴えに対し全ての参加国の理解が得られ、議長総括に、「我々は北朝鮮に対し、拉致問題の早急な解決を含め、国際社会の他の安全保障及び人道上の懸念に対応するよう求める」との強いメッセージが盛り込まれた。2007年1月の東アジアサミット後の議長声明では、北朝鮮に対し、拉致問題を含む国際社会の安全保障上・人道上の懸念に積極的に対処するよう求める点が初めて盛り込まれた。
(ロ)また、2005年9月に採択された六者会合の共同声明にも、拉致問題を含めた懸案事項が解決されない限り北朝鮮との国交正常化はないという我が国の基本的立場が盛り込まれ、拉致問題を含めた懸案事項を解決することを基礎として、国交を正常化するための措置をとることが同会合の目標の一つとして位置づけられた。
(ハ)更に、2006年10月に全会一致で採択された北朝鮮による核実験実施の発表にかかる安保理決議第1718号には、我が国の強い主張により、北朝鮮が国際社会の「人道上の懸念」に応えることの重要性が盛り込まれた。この「人道上の懸念」に拉致問題が含まれることは明白であり、我が国の大島国連大使もその旨明らかにしている。
(二)この他、2006年6月、拉致問題に関する日本政府と在京19か国大使等との意見交換会においても、各国より、拉致問題は国際社会全体で取り組むべき問題であり、国際社会として連携して日本を支援したいとの意向が示されており、上記と併せ、拉致問題解決の重要性とそのための政府の取組みは、国際社会の明確な理解と支持を得ている。
捜査当局は、2002年9月の日朝首脳会談以降も、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案につき引き続き所要の捜査・調査を進めてきた。こうした捜査・調査の結果、1977年10月鳥取県において女性が失踪した事案(被害者:松本京子さん)及び1978年6月に兵庫県において男性が失踪した事案(被害者:田中実さん)に関し、北朝鮮による日本人拉致容疑事案と判断するに足る新たな証拠等が得られたことなどから、日本政府は、2005年4月27日に田中実さん、2006年11月20日に松本京子さんを拉致被害者として認定した。これにより、日本政府が認定した北朝鮮による拉致事案は、12件17名となった。今後も引き続き、所要の捜査・調査を進めていき、新たに拉致と認定される事案があれば、北朝鮮側に対し然るべく取り上げていく考えである。
捜査当局は、2006年2月23日、地村夫妻拉致の実行犯として北朝鮮工作員・辛光洙(シン・グァンス)、蓮池夫妻拉致の実行犯として北朝鮮工作員・自称小住健蔵こと通称チェ・スンチョル、また、同年11月2日、曽我母娘拉致の実行犯として北朝鮮工作員・通称キム・ミョンスク、更に、2007年2月22日、蓮池夫妻拉致の共犯者として当時朝鮮労働党対外情報調査部対日課指導員・自称韓明一(ハン・ミョンイル)こと通称ハン・クムニョン及び通称キム・ナムジンをそれぞれ特定し、逮捕状の発付を得て国際手配を行うとともに、政府として北朝鮮側に身柄引渡しを要求した。
北朝鮮による日本人拉致容疑事案については、これまでにも、2002年8月以降、原敕晁さん拉致(辛光洙事件)の実行犯である北朝鮮工作員・辛光洙、有本恵子さん拉致の実行犯である「よど号」犯人・魚本(旧姓・安部)公博、久米裕さん拉致(宇出津事件)の主犯格である北朝鮮工作員・金世鎬(キム・セホ)について逮捕状が発付されており、国際手配を行うとともに、日本政府として北朝鮮に対し身柄引渡しを要求している。また、原敕晁さん拉致の共犯者である金吉旭(キム・キルウク)についても逮捕状が発付されており、国際手配を行うなどの所要の措置を講じている。
2006年4月、日本政府の実施したDNA検査により、日本人拉致被害者横田めぐみさんの夫が、1978年に韓国より拉致された当時高校生の韓国人拉致被害者金英男(キム・ヨンナム)氏である可能性が高いことが判明した。これを受け、我が方より北朝鮮側に対し、同検査結果を伝えつつ拉致問題解決に向けた誠意ある対応を改めて求めた。なお、韓国政府も独自に同様の検査を実施し、同年5月に同様の結果を得ている。
この法律は、拉致問題をはじめとする北朝鮮当局による人権侵害問題(「拉致問題等」)に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ拉致問題等の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、2006年6月23日に公布・施行された。
同法は、拉致問題等の解決に向けた国の責務の他、拉致問題等の啓発を図る国及び地方公共団体の責務、北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10日〜16日)の創設及び同週間での国・地方公共団体の啓発事業の実施等が定められた。
2006年12月、同法施行後はじめての「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」において、政府として、テレビ・ラジオ・新聞等の各種媒体を活用した広報、横田ご夫妻を招いての講演会等を実施するとともに、民間団体等が主催する国際会議への支援を行った。
2006年9月、日本政府は、拉致問題に関する総合的な対策を推進することを目的として、総理大臣を本部長とする「拉致問題対策本部」を設置した。同対策本部は全閣僚から構成されており、拉致問題の解決に向け、同対策本部を中心に政府一体となって取り組んでいく体制が整備された。
同対策本部は、同年10月に第1回会合を開催し、すべての被害者の安全確保及び即時帰国等の要求、更なる対応措置の検討、厳格な法執行の継続、情報の集約・分析及び国民世論の啓発、拉致の可能性を排除できない事案の捜査・調査の継続、国際協調の更なる強化の6項目からなる「拉致問題における今後の対応方針」を決定した。
政府としては、今後とも、「対話と圧力」という一貫した考えの下で上記「対応方針」に沿った取り組みを強化・推進しつつ、北朝鮮側に対し、あらゆる機会を通じて、問題解決に向けた決断を早急に下すよう強く求めていく。

 

[ 264] 大学入試センター試験問題 > 平成16年1月23日
[引用サイト]
http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news_ct/ct_news_040127.html

大学入試センターの「世界史」の試験問題に、「強制連行」があったと答えさせる出題をした問題について、「新しい歴史教科書をつくる会」は27日、センターに公開質問状を提出した。これは、先に、文部科学省の高等教育局大学入試室に、河村大臣あての要望書を提出した際、試験の内容の専門的な事柄については、大学入試センターに直接たずねてほしいとの意思表明があり、それを受けて行われたもの。
同日午後、「つくる会」の藤岡、高橋両副会長と宮崎事務局長らが目黒区駒場の大学入試センターを訪れ、松浦功事業部長、広瀬進事業第二課長らと面会した。まず、「つくる会」側が7項目の質問を含む公開質問状を読み上げ、補足説明を行った。次いで、7項目の質問について、回答を求めた。
これに対し、松浦部長は、(1)全国の大学教員に作題を依頼している。問題は学習指導要領に準拠し、高校生の使っている教科書に準拠して作成する。教科書に載っていればよいので、史実に基づいているかどうかは検討していない。(2)すべての教科書に載っていることだけをもとに試験問題をつくることは不可能である。多くの教科書に記載されていれば出題してかまわない。−−と発言した。「多くの」とは何パーセント以上かという「つくる会」側の質問には、「決めていない」と答えた。「これはセンターとしての公式見解と受け止めてよいか」と確認したが、その通りであると答えた。
松浦部長の発言は、いずれ、30日を期限とする、文書による正式回答でも明らかにされると思われるが、重大な事態の進展である。現在、会が把握している情報では、世界史を選択した受験生が、設問を不当として採点から除外することを求める仮処分申請の訴訟をおこす模様である。今後、大きな展開が予想される。
本年一月十七日に行われた大学入試センター試験の「世界史」において、重大な欠陥のある問題が出題されていたことが明らかになった。それは第1問の問5で、日本統治下の朝鮮について述べた文として正しいものを、四つの選択肢から選ばせるという形式の問題であった。正解とされたのは、「第二次世界大戦中、日本への強制連行が行われた」というものである。これは、極めて不公正で不適切な設問である。
ここで使われている「強制連行」という奴隷狩りを連想させる用語は、戦後になってから日本を糾弾するための政治的な意味合いをもって造語された言葉であって、事実をあらわすものではない。日本統治下の朝鮮においては、「国民徴用令」にもとづく徴用が一九四四年九月から実施された。センター試験の設問は、対応する歴史的事実としては、この徴用を想定していると推定される。しかし、当時は朝鮮半島の人々も日本国民だったのであり、徴用は国家による合法的行為であった。この設問は、日本政府が第二次大戦中、朝鮮人の奴隷狩りを行ったという虚構の歴史を、大学受験という制度を利用して日本国民に押しつけようとするものである。
徴用を「強制連行」とは異なるものであると正しく理解している受験生にとって、この設問の選択肢に正解はない。このような問題は、特定の思想を受け入れるかどうかによって解答の成否が決まり、大学入学を認められるという思想チェックの問題であり、憲法に違反し、断じて黙認することはできない。さらに、強制連行があったと信じている受験生にとっても、正解がない設問である。なぜなら、どの時期のできごとを強制連行とよぶか、その定義は人によってまちまちである。すなわち、この問題はどういう立場に立っても、正解のない、いびつな欠陥問題なのである。
一部には、高校教科書に「強制連行」の記載があることを根拠に、出題を正当化する見解がある。教科書に載っていることと全国共通試験に出題することは次元の異なる問題であり、とうてい認めることはできない。しかし、かりに、そういう立場に立ったとしても矛盾はさけられない。当会は、高校用世界史教科書をA・Bあわせて全二十九冊調査した。その結果、「強制連行」についての記述がないものがA五冊、B五冊で合計十冊にのぼり、「強制連行」の記述はあるがそれが第二次世界大戦中であると特定できないものが世界史Bに二冊あることがわかった。本来受験生に対して公正であるべきセンター試験問題が、ある特定の教科書を使用して勉強した受験生には正解できない問題となっていることが明らかとなったのである。
一、拉致問題の解決が急がれるなか、北朝鮮は拉致の責任逃れのため「強制連行」があったと主張しているが、本設問中の「強制連行」は、北朝鮮の主張するものと同じ意味を持つものなのか、それとも違うものか。違うとすれば、どのように違うのか、ご説明いただきたい。
三、教科書に書かれていることがただちに史実とは限らず、教科書に記載されているということだけを根拠に入試問題として出題することは正当化されないと考えるが、この点についての見解をお示しいただいきたい。
四、仮に、教科書を根拠に出題されたと考えたとしても、掲載されていない教科書で学んだ受験生にとって不利になることは明白で、設問として公正さを欠く不当な問題である。掲載されていない教科書を使った受験生が少数であるかどうかはことの本質に全く関係がない。いかなる論理によってもこのような不公正を正当化することはできないと考えるが、見解をお示しいただきたい。
五、さらに、教科書の記述を前提としたとしても、世界史教科書のうちの二冊は「第二次大戦中」と特定できない記述となっている。特定の教科書で学んだ受験生が正解できない問題は欠陥問題であると考えるが、この点についての見解をお示しいただきたい。
六、以上の質問から明らかなように、当該設問はどの角度から見ても不適切極まりない欠陥問題であり、ただちに採点から除外されるべきである。別紙のとおり、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(略称・救う会)」も先日、声明文を発表し、当該設問を採点からはずすことを求めている。火急速やかなる措置を明らかにされたい。
七、今回のような不祥事は二度とあってはならない。そのためにも、(1)今回の問題作成者が誰か、(2)責任者への処分はどのようになされるつもりか、(3)再発防止へ向けた改善策としてどのような構想をお持ちなのか、具体的に明示していただきたい。
回答は一月三十日までにお寄せいただきたい。なお、本質問とそれに対する解答は当方において公開することとする。

 

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