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[ 268] 子の権現と天目指峠
[引用サイト]
http://www004.upp.so-net.ne.jp/chrinrin/touring/nenogongen/nenogongen.htm

いやぁみなさまお久しぶりでございます。「GTすてきな自転車旅行」を除くと5月の南会津以来の久々のツーリングレポートとなりました。走りにいきたいのは山々だったのですが、天気の良い休みの日にヤボ用が入ったりしてなかなか出かける機会に恵まれずにずるずると秋になってしまいました。結構なブランクがあったことも考えて今回は遠くへ行かずにお気に入りのコースである子の権現(ねのごんげん)と天目指(あまめざす)峠を結ぶ半日のツーリングに出かけてきました。
昨年5月の「すてきな自転車旅行」でご紹介した事のあるコースですが、あらためて「ツーリングレポート」ととして詳しくご紹介することにしました。
今回のスタートも名栗村にある日帰り温泉施設「さわらびの湯」の駐車場です。温泉には第一から第三の駐車場がありますが、温泉利用の皆さんに迷惑にならぬように施設から一番遠い第三駐車場に車をデポしました。もちろん帰りには温泉にゆっくりとつかって来ました。
「すてきな自転車旅行」では温泉を出発した後秩父方面に向かいましたが、今回は名栗川を飯能方面に下って原市場の市街を目指して走りました。その原市場中学先の変形T字路をクランク状に左折して倉掛峠へと向かいます。間違えやすい分岐ですが右手に名栗川を見て走るようになれば正解です。ここまで約30分の所要時間です。
名栗川沿いの道から離れて沢沿いのコンクリート舗装の急坂を登り始めると程なく倉掛峠に到着します。以前来たときは何もない峠だったのですが、峠直下まで建売住宅が立ち並んで随分と感じが変わりました。道のほうも近々改修されるようで、いずれ峠であったことが忘れ去られてしまうのでしょう。
倉掛峠を下り終わると県道350号線に入って中藤川の細い谷を登っていきます。ここ名栗周辺は良質の木材に恵まれいてあちこちに規模の大きな製材所が見受けられます。出発地である「さわらびの湯」もこれらの木材がふんだんに使われていて、木の香りに満ちた地域とも言えましょう。ただ狭い谷が多く平地が少ないため農作物の栽培には苦労が絶えないようです。
中藤川沿いに登るこの道は、古くは子の権現への表参道として利用されている由緒ある道です。中内の分岐には一丈くらいの板碑が立っていて、「大正13年 子の山(子の権現のことです)表道入口 是より五十二丁」の文字を読むことができます。他にも石碑や狭い谷には少し不相応(すみません....)な神社仏閣が点在しています。右のお寺は上中沢にある「宗穏寺」で平安期の創建との説明書きがありました。子の権現の開山が平安期(1012年)ですから、それに合わせてこの地に創建されたものと思われます。
子の権現への道には何カ所かの分岐がありますが大げさな案内板がありますので間違えることはないでしょう。中内の分岐は左へ、下中沢の分岐は右へ行きます。なお県道は下中沢まででこの先は林道栃屋谷線、久々戸線、双沢線とつないで走ることになりますが名前が違うだけで何も変わるところがありません。なお下中沢の分岐を左へ登っていくと神仏混淆の仏閣として貴重な「竹寺」がありますので余力があるようでしたら是非登ってみてください。ちなみに看板にある「民宿ヒラヌマ」の前も通ります。
中藤川が細くなるにつれて路面の勾配もすこしづつきつくなってきますが路面の状態がいいのでそのあたりは安心です。そして川から離れてきついヘアピンをクリアするとぽっかりと空いた並沢集落です。この「隠れ里」のような雰囲気はこのコース上で私の一番好きなところです。しかしここで少し異変が。空き家だったはずの左手の家にBSアンテナがついています。通りがかりにちょっと家の中をのぞいてみると一反の染め物が部屋の中に張ってあり、どうやら染めの職人さんかアーティストの方がアトリエとして使っているようです。
うーん、うまく表現できてないのですがもの凄いヘアピンなんです!左側の画像のイン側を見て頂くとおわかり頂けそうなんですが......。途中で足を着くと再乗車は不可能なばかりでなく押して上がるのも大変なくらいな急坂・激坂なんです。どれだけ凄いか是非一度登って体験してみてください。そしてこの激坂をクリアすると頂上子の権現はもうすぐです。
原市場の分岐から約1時間半で子の権現に到着しました。門前にはおみやげ屋さんもあったりして休日などには結構な賑わいになるようですが、さすがに平日のこんな時間には人影もまばらでした。
「子の権現」は通称で正式には「大鱗山天竜寺」といいます。火伏(防火)と足腰の病に霊験あらたかと伝えられていて境内には巨大な鉄製のわらじも奉納されています。確かに先ほどの激坂を登って何度も参拝すれば足腰は強くなりますよね。
標高600mを少し越える標高はこの地域では高い方ですのでその展望は素晴らしいものがあります。子の権現と反対側にある展望台からは関東平野が一望できます。この日は空気も澄んでいて新宿や池袋の高層ビル街もはっきりと見ることができました。そして足下に目を凝らすと先ほど登ってきた中藤川の谷がわずかながら望むことができます。
狭いテクニカルな子の権現からの下りを終えると再び名栗側に向かって今度は「天目指(あまめざす)峠」の峠越えです。鬱蒼とした杉林を登る道はそれほど急でなく、子の権現への登り終えたくたびれ気味の脚でも十分に登ることができます。峠は切り通し状で展望はありませんが休憩に適した東屋があります。
「天目指」とは少し変わった名前ですが「アマメ」とは豆柿の地方名で「サス」は焼き畑を意味する言葉なのだそうですが、なぜこの2つの言葉がくっついて峠名になったのかまでは分かりませんでした。
峠の名栗側から尾根へ向かう踏み跡を登ってゆくと旧道がわずかですが残されています。峠の周囲には祠や目印になったであろうスギの大木などがあり当時の面影をとどめています。
距離の短めではありますが結構変化に富んでいてサイクルツーリングのおいしいところの詰まった楽しいコースだと思います。首都圏に在住の方なら午前中の遅い時間に走り始めてもゆっくり走れるのも魅力です。そして走るだけでなく最後には温泉の楽しみもあります。もう少しすると紅葉になりますし、初春の梅の時期などもお勧めです。是非一度サイクリストに大切な「足腰」に霊験あらたかな子の権現へ登ってみては如何でしょうか?
駐車場:「さわらびの湯」駐車場、有馬ダム駐車場のほか名栗側沿いに有料駐車場があります。なお「さわらびの湯」の駐車場を利用した場合は必ず温泉施設を利用してください。

 

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