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保障とは?
[ 56] 社会保障論
[引用サイト]
http://www.tfu.ac.jp/tushin/report34/p001.html
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私たちの国の社会保障制度は、進展している少子高齢化のなかで構造的な転換期を迎えており、社会保障革命」というべき各種の見直しが行われています。例えば、2000年には介護保険が創設され、年金制度や医療(保険)制度なども改革の道を歩んでいます。まさに新しい生活保障システムが求められている時代ともいえるでしょう。とはいえ、「構造的な転換期」だからこそ原点に立ち返り、社会保障とは何か」の古典的な議論も必要であると思われます。 そこで、本科目においては、社会保障の考え方や歴史等を踏まえて、社会保障とは何か」をともに考え、その上で、各種社会保障制度の現状と課題について学んでいただきたいと思います。 森 健一・阿部 裕二著『構造的転換期の社会保障 ― その理論と現実』中央法規出版、2002年 私たちの生活環境の変化を踏まえながら、社会保障をどのように理解したらよいか。そして、現代社会において社会保障(制度)が果たしている役割について述べなさい。 イギリスと日本の社会保障の歩みを概観し、貧困観の変遷や社会保険と公的扶助の統合の仕方に留意しつつ、社会保障の成立過程にみられた特徴をそれぞれ述べなさい。 社会保障制度(例えば、年金、医療、雇用、労災、介護、生活保護など)のなかで、興味のある分野を一つ選び、その現状と課題について述べなさい。 少子高齢化の進展のなかで、わが国の社会保障制度はいかにあるべきか、各自の見解を述べなさい。 私たちの生活にとって、社会保障はいまや欠かすことのできない基礎的な社会制度になっています。「社会保障はなぜ今のようなシステムに発展してきたのか。社会保障をめぐってどのような考え方があるのか、あったのか。そして現代社会において社会保障はどのような意義や役割をもっているのか」―― 歴史的形成体(歴史的産物)として成立 発展してきた社会保障は、少子 高齢化の進展、財政危機、国際化という荒波の中で、その枠組みを構造的に変革しようとしています。しかし、このような構造的に転換期にある社会保障であるからこそ、上述したように「社会保障は一体何なのか」からの議論が求められているのであり、それを踏まえて歴史的形成体としての社会保障の枠組みを考察してみてください。 このように、レポート課題に取り組むに当たって、社会保障の各制度の仕組みや内容、そして各制度が抱えている課題に関しても着目する必要は当然ありますが、社会保障とは何か、そして生活保障のシステムのなかで社会保障はどのように位置づけられるのか」を念頭におくことも重要です。公的扶助論」においても記述しましたが、特に社会福祉士等の国家資格を目指している受講生の皆さんは、レポート課題だけを取り組むのではなく、テキストの内容のすべてを理解することに努めてください。 いずれにしても、これから学ぼうとしている「社会保障論」は、きわめて私たちの生活にとって身近な領域といえます。したがって、レポートを作成する際には、自らの問題として引き寄せて考えると、一層取り組みやすくなるでしょう。 なお、社会保障の各制度の内容は、毎年改正されていますので、テキストの他に「最新の資料」(後述)などで補足することが必要となります。 この課題に関しては、テキスト第1章、第2章、第3章、第4章、第5章を参照してください。 私たちは、あまり意識せず「社会保障」をいう言葉を使っていますが、改めて社会保障とは何かを考えてみましょう。今日の私たちの生活(社会保障を取り巻く環境)は、少子・高齢化、逼迫する財政問題などを背景にして荒波の中にありますが、まずこのような環境の変化の中で、社会保障がどのように定義づけられるのかを整理してみてください。その上で、社会保障(社会保険と公的扶助の役割にも注意を払いながら)が現代社会の中でどのような役割(機能)を果たしているか、をまとめてください 社会保障の歴史を考察する場合、どの時代まで遡るのかについては議論のあるところですが、テキストでは、イギリスが救貧法(エリザベス救貧法)、そして日本が恤救(じゅつきゅう)規則(それ以前の記述も若干してありますが)を出発点としています。 2単位めの課題は、イギリスと日本の社会保障の成立過程における特質を述べることです。その際、歴史を漫然と考察、略記するのではなく、項目ごとに整理するとよいでしょう。例えば、イギリスの場合でいうと、救貧法の時代から社会保険の登場、社会保険から社会保障への展開、そしてそれ以降というような分類です。このような分類の下で、貧困観がどのように変遷してきたか、また社会保険と公的扶助がどのように統合されてきたかを切り口としてまとめてみてください。日本の場合は、第二次世界大戦以前と以降の分類になるかと思います。 特にまとめづらいのではないかと思われるのは、社会保険と公的扶助の統合の切り口かもしれませんが、この点に関しては、両者が統合するときに「結びつけるもの(接着剤)」が存在したか否か(統合なのか、寄せ集めなのか)などを意識しながら考察することが肝要です。 第8章においては社会保障の各制度、例えば年金・医療・雇用・労災・介護保険や生活保護、児童手当(社会手当)のみならず土台として経済開発や社会開発、生活環境政策をふくめて記述されています。受講生の皆さんは、これらのなかから興味のある分野を選び、自分なりに現状と問題点、課題をまとめてみてください。 その際、上述しましたように社会保障制度は、頻繁に改正(修正)されますので、絶えず新しい資料で補足することが肝要です。 なお、非常に幅広い分野からレポート課題のために各自が選択することになりますが、受講生の皆さんは選択した分野だけを学ぶだけではなく、それ以外の分野も十分に学習、理解することが重要なことはいうまでもありません。念のために。 これまでの学習の成果をまとめて、自分なりの社会保障のあるべき姿をまとめてみてください。わが国は、少子高齢化、財政問題、ボーダレス社会などさまざまな要因の生活環境が変化してきています。生活環境の変化によって、社会保障は構造的に転換されなければなりませんが、変えてはならないものもあるかもしれません。 自分なりのあるべき社会保障像を述べるときに、このような「変えるものと変えないもの」を意識して整理してみるのもよいでしょう。 1) 福祉士養成講座編集委員会編『新版第4版 社会福祉士養成講座5 社会保障論』中央法規出版、2006年 ※いずれの図書も、ほんの一例でしかありません。さまざまな図書を図書館や本屋さんで探してみてもおもしろいと思います。 |